単焦点眼内レンズ

単焦点眼内レンズとは

単焦点眼内レンズとは白内障の手術では目の中に人工の眼内レンズを挿入します。この眼内レンズの性能が手術後の見え方を左右するので、手術前に幾種類もある中からご自分に適したレンズを選んでおく必要があります。
眼内レンズはいったん目の中に固定すれば半永久的に使用可能で、洗浄などのメンテナンスも必要としませんが、固定後は別のレンズに入れ換えたりすることが決して簡単ではなくなります。そのため、ご自分の生活様式やお仕事などを考慮に入れた慎重な検討を経た上でレンズの種類を決めることが大切になります。
眼内レンズの種類には、遠くと近くのどちらか一方にだけ焦点が合うよう作られた単焦点眼内レンズと、遠くと近くのどちらにも焦点が合うよう作られた多焦点眼内レンズがあり、例えば保険診療は単焦点にだけ適用されるなど、それぞれにメリットやデメリットが存在します。
また、単焦点眼内レンズは遠くに焦点が合うタイプと近くに焦点が合うタイプに分けられ、前者は手元のものを見る場面で、後者は遠くのものを見る場面でそれぞれに眼鏡が必要となります。こうした場面をご自分の日常生活と照らし合わせて、眼鏡への依存度をより少なくできる方のタイプを選ぶのがポイントです。

近くの焦点が適しているケース

近くよりも遠くが見えにくい近視の状態の方には、近くに焦点の合った単焦点眼内レンズが適しています。
この場合の一例として、手元の携帯は眼鏡なしで見えますが、遠くの掛け時計を見るためには眼鏡が必要になります。したがって、デスクワークや手元での細かい作業を眼鏡に頼らず行いたい方などに向いています。

遠くの焦点が適しているケース

遠くの焦点が適しているケース近くが見えにくく老眼鏡を使っているような方には、遠くに焦点の合った単焦点眼内レンズが適しています。他に遠視や屈折異常がない正視の状態の方などにも向いています。
この場合の一例として、遠くの掛け時計は眼鏡なしで見えますが、手元の携帯を見るためには眼鏡が必要になります。

乱視矯正について

乱視は角膜(黒目の部分)の歪みによって焦点がずれることで発生します。かつてはこうした乱視を同時に矯正できるような単焦点眼内レンズがなかったため、乱視が強い方は手術後も眼鏡が手放せませんでした。
しかし、最近では乱視の矯正にも対応した単焦点眼内レンズが開発され、広く普及し始めている他、白内障の手術後に乱視などの屈折異常を矯正するためのレンズを追加で挿入するような手術も可能になってきています。

多焦点眼内レンズについて

多焦点眼内レンズは単焦点眼内レンズに比べて焦点の合う距離に幅があることから、手術後は眼鏡に頼る場面が格段に少なくなるというメリットを持っています。一方で、見え方に慣れが必要とされるなど留意を要する部分も存在し、人によっては単焦点眼内レンズの方が適しているケースもあります。
また、多焦点眼内レンズには保険診療が適用されないため、単焦点眼内レンズに比べて自己負担が高額になるというデメリットもあります。

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